どんな学校を選べばいいのかな

1月10

● 看護学校の種類(学校によって将来の可能性が決まる)
中学卒業後に看護師を目指す専門学校へ通う方法もありますが、現在高度化する医療の知識や技術を習得するために、医師だけではなく看護師に対してもより高学歴であることが求められています。認定看護師や専門看護師を目指す人も増えており、看護大学は次々と増設され、収容人員も大幅に増加しています。このような中、看護師を目指すなら高校卒業後に専門学校を目指すことが望ましいです。高校卒業後に看護師専門学校へ入学するコースは大きく分けて3つ(本当は6コースありますが)。看護師専門学校・看護短期大学・看護大学のコースです。卒業する看護学校によって、卒業後にもらえる受験資格が異なります。そして、その学校の選択によって将来スキルアップしていく可能性が大きく差が出てきます。そのため、学校選びは10年後の自分の姿を想像し、長期プランで慎重に選びましょう。もっとも多くの学生が選んでいる学校が「看護専門学校」です。看護短期大学は、将来大学に進学することも視野に入れて学びたい人が選んでいます。看護大学は認定看護師や専門看護師を目指したい人。卒業後に助産師・保健師などの国家試験受験資格も併せてもらうことができるため、看護大学を目指す人も数多くいます。

● 看護専門学校の特徴
看護専門学校は、看護師を目指す大部分の人が選択するもっともポピュラーな学校です。特徴としては、実習が総学習時間の3分の1もあるということです。就職してすぐに役立つ実践力を身に着けることができます。そのため病院で即戦力になると評価が高いです。学費が看護大学に比べて格段に安いということがあります。学校で奨学金を用意している所が多く、安心して学ぶことができます。3年間の学習を経て、卒業後には看護師国家資格の受験資格を得ることができます。現在では、さらに保健師の受験資格も得られる4年制の「総合カリキュラム」を採用している学校も出てきています。看護専門学校は民間病院の系列の学校もあります。日本赤十字社や国立病院機構の系列等、関連病院を中心に実習を行うことができます。また、卒業後にそのまま関連施設で働くことも可能なため大変人気が高いです。看護専門学校は学校それぞれに強い特徴がありますので、良く調べてメリットを比較してみてください。

● 看護師短期大学の特徴
看護短期大学は看護専門学校と同じ3年課程です。短大と専門学校の違いは、大学と併設していることが多く、看護短大で取得した単位が大学でも有効なことと、併設している大学でほかの分野の講義も受けることができるというメリットがあります。そのため、途中で目標や学びたい専門分野が変わったときに、4年制大学に進学したり、看護大学へ進学するなど幅広い進路の選択が可能になります。看護学校と違って、一般教養や社会学、心理学といった社会や人に対する知識理解を深めることができます。そのため、看護技術をマスターするだけではなく、患者さんの理解を深めたり、心のケアに関する知識も深まります。もともと看護短大は少数派ですが、次々と看護系大学が増加する中、短大から4年制大学へ移行する学校もあり、減少傾向にあります。そのため、学校を選ぶ際には、この学校だから行きたいのだというメリットをはっきりと自覚することと、将来性に関する情報を収取することも大切です。

● 看護大学の特徴
看護大学のメリットは、卒業後、看護師国家資格だけでなく保健師・助産師国家資格も得られるという点にあります。認定看護師や専門看護師を視野に入れている人は、こちらのコースを選ぶと効果的にスキルアップしていくことができます。現在、刻々と高度化し専門性が高まっていく医療の知識・技術に対応できる看護師を育てることが急務となっています。そのため、看護大学が次々と併設し、入学数も急激に増加の一途をたどっています。90年代には看護大学入学者数が560人程度だったのに対して、2014年度には19400人。数年後には2万人になるだろうと予測されています。看護大学では、看護の知識・技術だけでなく、「なぜこのような看護が必要なのか」「この看護によってどのような効果がえられるのか」「さらに回復を早めるためにはどのようなプランが必要か」という、自ら考え、実践・観察・検証・考察をしていくことにより、応用力や学び続ける素地を作ることができます。看護の理論や心理、社会福祉といった医療意外の分野についても広く能動的に学習していくことが可能です。卒業後、看護師国家資格・保健師・助産師意外に、養護教諭試験も受けられる大学もあります。研究をもっとつづけ深めたいと大学院へ進む人、臨床にいったん出た後に、さらに自分の研究を推し進めたいと数年でふたたび大学院へ編入する人も少なくありません。看護大学に入学するのは困難が伴います。まず入学試験の高いハードルを突破しなければなりません。さらに学費もかなり高額で4年制からさらに大学院まで進めば学費はかなりかかるでしょう。国立や自治体の大学の場合は比較的安いのですが、その分入学志望者が集中しますし、偏差値も高いため入念な入試対策の準備が必要になります。実習時間が少なくて、現場に行ったとき困らないかという不安を持つ方もいますが、始めは少し戸惑ったとしても、長い間看護を続けていくうちに、大学で身に着けた自ら考えより良い看護の実践のために自分のテーマを研究し追及していく技術を持っていることで大きな差が出てきます。